結婚式に呼ばれて惨敗した話

 

久しぶりに結婚式に招待されました。

久しぶりすぎてネットでお呼ばれマナーを検索したほどです。

コロナ禍の結婚式がどうなっているのか未知の世界すぎて不安でしたが、引きこもりの穴蔵から眩い幸せオーラを浴びて私もハッピーになれました。

行ってよかった。

最終的には。

 

それは結婚式当時から遡ること3ヶ月前。

可愛い後輩ちゃんからの結婚式の招待状を受け取った私はお呼ばれが久しぶりであることも忘れて出席を快諾。

しかし仕事が繁忙期真っ最中ということもあり、それきりしばらく忘れておりました。

1ヶ月くらい経過した頃、ようやくどんな服装でいけば良いのか、という問題に気が付き、ここからしばらく、アラフォー(もうアラフィフ枠なのか?基準が分からない)の結婚式お呼ばれコーディネートで検索をリピート。

数度の断捨離により、ドレスなどという非合理的な服は既に処分されており、我が家のクローゼットを漁っても発掘されるのはオフィスカジュアルか本当のカジュアルテイストな服ばかり。

しかし今後呼ばれる可能性は限りなく低く、今更買ったところで使う機会がなければMOTTAINAI。

もったいないお化けが重く肩にのしかかってきておりました。

 

まず頭に浮かんだのはレンタル。

検索してみたらトータル一万円くらいで揃いそうな様子。

もうこれで良いのではないかと思えて、検索でヒットした無難なレンタルサイトをブクマし、またもやここから1ヶ月ほど放置。

 

靴だけはレンタルだとサイズが合わない可能性が高いので、ネットで見かけた可愛いレース柄のヒール靴を購入。

ヒールの靴を履くこと自体が久しぶりすぎて見た目のみでセレクトするという大ミスをやらかす。

届いた靴のあまりのヒールの高さに慄き、試し履きしても生まれたての子鹿のようにプルプルと震えてしまう始末。

これは履いて慣れるしかないのではと思い、しばらく帰宅後の数時間をヒールで過ごすアホな日々を送ることになる。

家着のスウェットに着替えてヒールを履きつつ晩御飯を食べる私。

シュールだ。

しばらくしたら筋肉がついたのかなんとか歩けるようになったので、まだ鍛えればいけるな、と変な自信が生まれました。

 

その間仕事が忙しいながらも寝る前などに何度かコーディネートを検索。

アラフォー以上の参考になりそうなコーディネートがなかなか見つからないことに苛つきつつ、インスタやTwitterなども見ていると、可愛らしいドレスを発見。

お値段もレンタル代にもう少し足せば良いくらいのお値段設定。

クチコミなどを見ているととても高評価な様子で段々その気になってしまい、背中を押すように今買えばポイントアップに釣られてネットでポチり。

買う前も他人が見たらびっくりするくらいに悩みに悩んで、買った途端に後悔の念が押し寄せてきたのですが(よくある)届いた時はウキウキでした。

届いても仕事で力尽きていたので、休みの前日の夜にようやく試着。

試着して鏡を見ると、そこには頭と首から下が異空間の生物が存在していました。

自分で自分が怖い。

これはやばいものを生み出してしまった。

ドレスはめちゃくちゃ可愛いがそこにお疲れ気味のやつれた顔が乗っかってはいかんのだよ。

いや、海外ならもしくは都会なら許されるのかもしれない。

ちょっと年配でも可愛いドレス着てるのテレビで見るし。

などと自分を労りつつ、しかし私が生息するのは地方都市。

地方都市でのアラフォー以上の世代は保守的な服装でなければ後ろ指を刺されるのだ。

 

ここで「返品作業」という新たなミッションが発生する。

何を隠そう私は「返品」という行動をしたことがない。

ネットで買うのはポチるだけであとはどこかの誰かが自宅まで届けてくれるけれど、「返品」はネットで返品の申請をし、丁寧に梱包、宅配で送料負担して発送しなければならないのだ。

めんどくさがりな私にはなんてハードルが高い作業。

しかし着ることの無いドレスをクローゼットの肥やしにするなんて真人間の所業とは思えない。

私は意を決して返品の申請をしたのです。

やってみたら意外と簡単で、返送料が痛いけれどきちんと満額返金されました。

良かった良かった。

 

しかしまだ戦いは続いているのです。

着ていく服が決まらない。

もう一度クローゼットの中を前回よりも入念に調査した結果、フォーマルな場でも使えそうなパンツを発見。

これに合うトップスを用意したら良いのではないかと閃き、再度ネットで探しに探し、普段使いも出来そうな無難なトップスをネットでポチり。

この段階で既に1ヶ月は切っています。

 

届いた品を試着したら、なんとサイズが小さいではないですか。

いつの間に私はこんなに大きく育っていたのでしょう。

大きすぎることはあっても小さすぎることはなかった私。

パツパツの二の腕を見て泣きました。

もうかなりめんどくさくなっており、2回目の失敗で心も折れ、もういっそこれで良いのではという気持ちが強くなってしまう。

主人公は新郎新婦であり招待客の我々は添え物であるからしてそんなに張り切る必要はないのではないという心境に至る。

 

とりあえずアクセサリーに頼ろうとパールセットを母から借り、なんとか誤魔化そうとするも前々日くらいに心許ない気持ちが大きくなり仕事帰りに街を徘徊。

しかしこれという服に出会えず、当日の午前中に最後のチャレンジでもう一度徘徊する決心をするが大雨で敢えなく挫折。

 

最終的にクローゼット内のキレイめカットソー(Tシャツとも言う)にパンツをあわせ、キレイめなジャケットを羽織り、パールセットで守護を固め、バカ高いレースのヒールでなんとかそれなりのアラフォーコーディネートで難を逃れました。

良いアクセサリーがあれば大抵のことは乗り切れるものなんだなと実感した次第です。

 

今回の教訓はフォーマルな場でもOKな服も用意したほうが良いよ!

それが嫌なら早めにレンタル手配しような!です。

(途中でレンタルに軌道修正しようと試みたのですが、好みの洋服は品切れで使えませんでした)

あと、もうちょっと引きこもりを解除して他人との接触を増やした方が良さそう。

 

ちなみにサイズの合わなかったカットソーも後日返品作業しました。

エライ!

 

いやしかし良いお式でした。