檸檬

 

先日作ったジャムを少しお裾分けしたらなかなか好評で、調子に乗ってまた作ろうと目論んでいます。自分用がまだ残っているので、食べ終わったら果物を買おうと次のターゲットを視察していたら国産レモンを発見しました。つい最近YouTubeでレモンのハチミツ漬けを作っている動画を見たばかり。早速作ってみようとレモンとハチミツを買って帰りました。

動画では瓶に適当に輪切りにしたレモンと、これまた適当な分量のハチミツを投入しているように見えたのですが、心配だったので念の為ネットでレシピ検索する真面目な私。

結局適当な感じで良さそうだなと思い至り、購入したレモンには小さすぎた瓶に無理やりレモンを詰め込み、ハチミツを投入してみました。

翌日にはレモンの汁が出てきており、一見いい感じ。朝、お湯で割って飲んでみるとほんのりレモン水の味が。ハチミツの甘さが全く感じられず、これで正解なのか分かりません。レモン水も好きなので良いけれど、とりあえず次回はハチミツの分量を増やそうと思います。

柑橘系に限らず果物は大好きでよく食べます。種があったり皮を剥いたりめんどくささも感じますが、その手間も果物を味わう一部に思えます。果物に限らず、旬の食べ物を見ると季節の移ろいが感じられるのも一興です。

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檸檬と言えば梶井基次郎の代表作にまつわる個人的な思い出があります。

高校時代、小説を読む楽しみを知ったばかりの頃。国語教師があまり怒らないことをいい事に、授業中によく好きな小説を読んでいました。気がついても「面白いの?」と訊いてくるくらいで注意を受けることもなく、逆にこれも面白いよと先生の好きな本を勧めてくるような人でした。その先生から本を貸してあげると言われたのが梶井基次郎の「檸檬」です。正しくは梶井基次郎集でしょうか。職員室に借りに行く約束を当日の放課後か後日にしたのか記憶が定かではないのですが、結局その約束を反故にしたことだけ覚えています。

友人に話すと、先生の机に自宅から持ってきた件の本がずっと置きっぱなしになっているか気にならないのか聞かれ、一瞬申し訳なさを感じつつもすぐ忘れていました。後日先生が教室までわざわざ本を貸に来てくれましたが、当時から興味のないものは放置してしまう性質で、中々食指が伸びず本は結局読まずに返してしまいました。正直に読んでいない旨を伝えると残念な様子だったのが未だに思い出されます。

ちなみに梶井基次郎の「檸檬」は未読のままです。

青空文庫で読んでみようと思います。